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【 ICANOF アーカイヴ 】
- ICANOF Archive Materials -



写真の底に流れる音
亀本光弘 (ICANOFディレクター)




パク・ファヨン映像インスタレーション
「Everything Okay? (Genki?)」
(2002-03年ICANOF「食間展」/八戸市美術館3F)


 写真は、瞬間を記録するものだが、時としてその写真に音を感じることがある。それは、写真の対象にまとわり付いている音楽的記憶のことではない。物理的な写真そのものから感じる音の感覚、「音の群れ」あるいは「音の流れ」のようなもののことだ。瞬間のものに、「音の流れ」という時間を感じるという体験を何と呼べばよいのだろう。
 「食間展」は、単に写真展としてだけではなく、43日間の会期の中でダンス・演劇・ヴィデオアート・書のライヴ・講演・パフォーマンス・図録刊行など様々なメディアが交差する場でもあった。参加した作家も作品も多種多様なものだった。ミロスワフ・バウカのヴィデオ映像の揺らぎ、福山知佐子の日本画と呼応するかのような蟻のたたずまいの写真、苫米地真弓のダンスするセルフポートレイト、吉田亨の徘徊する写真。それらは、独自の音を発しているようであった。そして、写真を撮ることが「モノの気配」を感じ取り、対象や内面に耳を澄まし目を凝らす行為であることを語っていた。また出品者のひとり舩水流は、『「何を撮りたいか」ではなく、「撮るとは何なのか」それが私が撮り続ける理由。』と作品に書きこんだ。それは、写真が単なる表現の手段ではなく、認識や記憶の道具でもあることを明晰に自覚する者の言葉だった。
 パク・ファヨンのヴィデオ作品は、投影された大きな映像とその反対側に設置されたモニターに映し出されたふたつの作品をシンクロさせて、そこに響き合う音の群れと映像によって構成されていた。透明感のある「視覚を刺激する音」が、螺旋を描くように耳の奥に残っている。そして、その映像と音響の関係が、無音で展示されていた写真という名の空間をより一層際立たせていた。


(東奥日報[2003.3.15])



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