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www.hi-net.ne.jp/icanof/
mail:icanof@hi-net.ne.jp

■ICANOF事務局
青森県八戸市古常泉下14-18
〒031-0022
Tel 090-2998-0224(高沢)
Fax 0178-45-9247
mail:icanof@hi-net.ne.jp
【 ICANOF アーカイヴ 】
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米内安芸(ICANOF代表・写真家)インタヴュウ
「モノクロ写真には、無意識にカラーを透過してみるため、見る人の内面の無意識が暴かれてしまうコワサがあるんです」




米内安芸 「更上閣」
© YONAI Aki


──普段はどういった仕事をなさっているんですか?
米内  広告に使用するスチル写真の撮影をしています。レストランのメニューから建物、車や会社案内,航空撮影,時には報道関連まで、水中を除いて、全ての撮影が私の仕事となります。
──空撮もなさるんですか。
米内 はい、セスナ機に乗って撮るんですが、何度か墜落しそうになったことがあります。
──ええっ?! それは大変です。でも、米内さんというと、いつも沈着冷静な印象があります。
米内  いえいえ、そんなことはありません。失敗もたくさんありますし。カメラを持たずに撮影に行った事とか。しかも仕事での取材撮影でした。レンズ数種類とストロボ、三脚ほか全部持ったのに、カメラのボディを忘れて行った。現場をじっくり確認した上で、「レンズは広角28oだな」なんて思いながら、おもむろに三脚をセットして、いざカメラを装着しようとしたら、肝心のカメラ本体が無い。目の前が真っ黒に、頭の中は真っ白くなりました。
──それはそれは。ほかにも、楽しげな(笑)エピソードをお持ちでしょうね。
米内  そうですね。私の所のモノクロ用の現像タンクは深さが150cmくらいあるんです。そこに現像中のフィルムを落っことしてしまうと、もう大変。腕が底まで届かないのでタンクに潜らなければなりません、しかも真っ暗な中で水中眼鏡などかけてです。
──ああ、あの赤いランプの中でやるわけですね。
米内  それが、ほんとの全暗なんですよ。フィルムの現像の場合は、セーフティランプもつけられないんです。その全暗室の中で、手探りで、ただ黙々と、ひっそり進められることです。だが誰も見たことが無い。誰も見ることは出来ません。うちのスタッフが5年に1回くらいはやってるようですよ。極力私に知られないようにしていることなので、潜る時に耳栓をするのかは知りません。(笑)


米内安芸 「注文の多い料理店」
© YONAI Aki


──エキサイティングですね。経験豊かな米内さんにも、はじめて写真を撮った時はおありでした。
米内  42年前、小学生の時の遠足の撮影が最初です。「フジペット」という120フィルムのカメラをもらって。当時1980円のカメラでした。フィルムサイズが大きいために写りがよかった記憶があります。
──仕事以外では、なにか特に関心のある被写体はございますか?
米内 「原風景」ということに大いに興味があります。ほかには時間。100年とか200年といった長さを含むようなものをビジュアルとして表現したいと思っていますが・・・。上海にある昭和初期の匂いにも魅かれています。何度かトライすれば良い作品にできそうな場所があって、ひそかに練っています。
 それから、今でも忘れられない映像があります。ギュンターグラスの「ブリキの太鼓」を映画化した作品(監督フォルカー・シュレンドルフ)で、強く影響を受けた人も多いでしょう。写真を志す人には必ず見てもらいたいとも思いました。
──あの映画は確かに面白かったですね。そういえば、色合いもちょっと変わっていたように思います。
米内  写真もカラーとモノクロでは表現が全く別物になります。優れたカラー写真と同条件で撮影されたモノクロ写真がよい作品になるとは限りません。フレーミングの取り方も違うと思います。
 モノクロにはモノトーンのみで表現する独特のおもしろみがあって、観賞者が無意識のうちに自身のカラーを透過して鑑賞する。その写真の内面を暴く役割を知らないうちに担うことになります。それに比べカラー写真は多くが晒され過ぎて、少しよそよそしいというか。作品との距離があるため、インパクトはモノクロのほうが強くなる、など興味深い違いがたくさんあるんですよ。

──奥が深いんですね。市内には写真家のグループなどはあるんですか?
米内  八戸にはアマチュアのグループとして、私の所属している「写楽」など10団体くらいですか。ほかにも公民館やカルチャースクールでの活動、文化サークルなどがあります。県内になると、さらに多くの団体があって、全部は把握できません。それぞれ社会派やネイチャー派、地方色を押し出したりと、特徴がありますよ。そのうちの半数が1年〜2年毎に写真展を開催しています。国内や県内にもプロの協会や組合があり、写真展を開くだけでなく、専門の勉強会や撮影会の講師、コンテストの審査員の派遣などをしています。
──最後に、イカノフ=ICANOFについて何かメッセージをお願いします。
米内
「イカノフ」という名称、とても気に入っています。響きも良いし。
 イカノフに誘われたことは幸運でした。身近に優れたアーティストと知り得たことで、その作品に触れ、撮影させていただけることも。芸術性の高い作品ほど孕んでいるものが深く面白くなり、そこを覗かせて貰えるわけですから。
 第一弾の企画である、「写真」のことだけでも楽しみなことがたくさんあります、ほとんどのグループやサークルでは技術的な勉強はしますが、肝心の、面白い部分である芸術性については多く話されていない。結果、面白くないので、技術が一定以上の人だけの集まりになり、偏ったアートしか知らないことになる。生きていくこと自体が芸術ともいえるかも知れませんが、少し、ほんの少しスパイスがあれば、何倍にも人生が生活が楽しくなることうけあいです。

米内安芸 写真作品
© YONAI Aki


(ICANOF free press 00より転載)



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