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■ICANOF代表:米内安芸
■プロデューサー:三浦文恵
■キュレーター:豊島重之
■ICANOF事務局
青森県八戸市古常泉下14-18
14-18 Furujosenshita, Hachinohe-shi, Aomori, JAPAN
Zip/〒031-0022
Tel 090-2998-0224(高沢)
Fax 0178-45-9247
e-mail:icanof@hi-net.ne.jp

市民公開講座 八戸芸術大学

ICANOF Open Seminars = Hachinohe Art College

第30回八戸芸大市民公開講座


露口啓二プロジェクション・トーク『オホーツク2万年への旅/極光の果てへの旅』

2009年5月24日(日) 午後3時~5時半 (受付2時40分スタート)
八戸市美術館2F講座室 (1F玄関から直接、2F講座室の受付まで おこしください)
資料テクスト実費:1000円 (当日受付にて)

講師:露口啓二(写真家)
アフタートーク同席:伊藤二子(造形家)米内安芸(写真家)
主催・問合せ:市民アートサポートICANOF(イカノフ)事務局 icanof@hi-net.ne.jp
共催:八戸市美術館


オホーツク 常呂町中央通


シモキタ 佐井村牛滝


オホーツク 網走市呼人


シモキタ 東通村白糠
©TSUYUGUCHI Keiji

―――― 「Okhotsk/Oxotck=オホーツク」2万年への旅。

 オホーツクとはロシア語の語感では、人々を世界の涯まで狩猟・漁労に「駆り立てる」圏域を示唆するらしい。北海道からみれば、その頭角の一端をサハリン・アムール・シベリアへと伸ばし、もう一端はクリル諸島・カムチャツカ・ベーリング海へと揺動させていく鋭敏な「一対の触角」、それがオホーツクである。歴史的・政治的にも鋭敏なゾーンなればこそ、写真の触角もまた駆り立てられずにはいない。

 北海道の写真家露口啓二は、次のように自作を語っている。「地層や岩石のきしみ、水や大気の流れ、植物の静かな躍動、小動物のうごめきや鳴き声などから発するかすかな音に感応する写真/大地や大気の温度、湿度、光の拡散などに触覚的に感応する写真/あたかも小動物の視線に沿ったかのような写真/聴くことで一瞬、見ることを中断し、盲目の状態で見る(写す)写真」―――― そのような写真ほど、オホーツクに相応しい写真はまたとあるまい。

 幕末の探検家松浦武四郎や昭和のアイヌ語地名研究家山田秀三の成果を丹念に参照する、露口の写真は一方では、あくまで思索的・理智的な触手をもつ。反面、「オホーツク」のオンに駆り立てられて、先住アイヌの人々の底しれぬ消息とともに、先立って逝った妹トシの後追いをも辞さぬまでに取り乱す「何人もの宮澤賢治」との並走。それが露口写真のもう一方の触手だとしたら。

 この写真の、写真からもたらされる「トリミダシ」の情動。写真の、まるで咎(とが)のように写真だけが負う盲目性への、この湾入の強度。写真家がとり乱しているのではない。精緻をこらせば凝らすほど、どうしても写真がトリミダシてしまうのだ。オホーツクのオンに。写真を見る人の耳=ミ・ミが。一瞥を赦さぬ「二瞥(ニベツ)」が。オホーツクに棲む鳥や虫や水草の無声慟哭に、2万年ものミサキやナミガシラの「切り立った色」を聴き分けて。



特別講師

露口 啓二 TSUYUGUCHI Keiji
写真家。1950年徳島県生れ・札幌在住。
2002年『現代日本写真/Black Out』展で〈日本を代表する8人の気鋭写真家〉の一人に選ばれ、パリ(日本文化会館)・ローマ(日本文化会館)・東京(国際交流基金フォーラム)巡回展に連続出品。
2004年、横浜美術館『ノンセクト・ラディカル 現代の写真 Ⅲ』展に招待出品。
北海道の地名のアイヌ語起源に着目し、その根拠となった一つの場所を二度にわたって撮影することで〈風景の亀裂〉を誘発する『地名』『On- 沙流川』シリーズなどを制作。
2008年8月、札幌で新作写真展『アフンルパル ex. 』(詩人吉増剛造氏・批評家倉石信乃氏によるオープニングトーク)。
2009年1月、青森県立美術館「小島一郎 ―北を撮る―展」オープニングトークに招待され、多くの県民に好評を博した。
現在、下北半島・オホーツクを同時並行的に撮影中。

アフタートーク講師

伊藤 二子 ITO Tsugiko
八戸生れ・在住。造形家。1972年より毎年欠かさず油彩造形作品の個展を開催中。2007年4月、東京銀座での個展(哲学者鵜飼哲氏・批評家八角聡仁氏によるオープニングトーク)。2008年ICANOF『68-72*世界革命*展』(八戸市美術館)にも新作出品。

米内 安芸 YONAI Aki
八戸生れ・在住。写真家。NHK文化センター写真専攻クラス講師。2000年12月、市民アートサポートICANOFを発足、代表に就任。2006年『テロメリック展』には那覇・新宿・八戸で連続出品。2008年『68-72*世界革命*展』(八戸市美術館)にも新作出品。

アフタートーク司会進行:豊島重之(ICANOFキュレーター)
主催・問合せ:市民アートサポートICANOF(イカノフ)事務局 icanof@hi-net.ne.jp
共催:八戸市美術館




2008年9月27日、伊藤二子個展を観たあと、番丁庵での打合せ(左:露口さん 右:伊藤さん)


2009年1月10日、青森県立美術館『小島一郎 ―北を撮る―展』
オープニングトークにおける露口さん(中央)
(左:同館の高橋しげみ学芸員 右:ICANOF豊島重之/同館シアターにて)
(photo by ICANOF,of TSUYUGUCHI ’s speech in Aomori Museum of Art ,2009)